◆第12回JMACシンポジウム開催報告
第12回JMACシンポジウムは、「生体模倣システム(MPS)の技術的な発展と標準化における日本の役割」をテーマに開催し、講演者、関係者を含め92名にご参加いただきました。
座長を、株式会社DNAチップ研究所の的場亮氏とJMACの中江裕樹事務局長が務め、バイオテクノロジーの中から昨今注目を集めているヒト機能を模倣するin vitroデバイス“MPS”を題材に、我が国のアカデミア並びに関連企業における技術開発の最先端と、国際的な標準化活動の両面に焦点をあて講演ならびに議論の場を提供するという目的を大きく果たせたものと思われます。
プログラムとしては、第一部ではアカデミアを代表して伊藤弓弦先生よりMPSの国内外動向や技術的特徴・課題についてご講演をいただきました。第二部では、株式会社フィジオスバイオテック、株式会社朝日FR研究所より企業視点からみるMPSの実用化にむけたお話を具体的な事例を交えてご紹介いただきました。また、標準化活動の取り組みについて、JMAC事務局長中江よりJMACによるMPS標準化の活動報告が紹介されました。
第三部では、MPS標準化活動において第一線で活躍されているISO/TC 48/WG 3のコンビーナであるVania Silverio氏、MFMET Board memberであるElsa Batista氏よりご講演をいただきました。今回は、複数の参加者から質疑が出され、参加者と直接的な議論が交わされる活気に満ちたものとなったかと思われます。また、数多くの参加者からアンケート回答を頂戴しました。アンケート結果からは、開催目的とした「MPSについて全体像から企業の活動、海外の標準化まで網羅し、MPSを社会実装するための今後の課題を参加者とともに議論すること」に沿った内容となったことが、うかがえます。高度なMPSの標準化を考えるひとつのきっかけとなれば幸いです。
また、参加者からの反響は講演の先生方と共有しております。先生方の研究活動あるいは産業活動を社会還元に繋げるために、少しでもお役に立てていればと願っております。
おかげさまをもちまして、第12回JMACシンポジウムを無事終了することができました。ひとえに会員企業のみなさまならびに関係各位のご協力のおかげと、ここに感謝申し上げる次第です。
なお、ご講演の先生方よりご承諾を得られました順に、(一部の)ご講演資料および録画を公開いたします。お役立ていただければ幸いです。
2025年1月23日(木)
日比谷図書文化館にて現地開催
参加者数:76名(講演者、スタッフを含む92名)
■講演動画
こちらより視聴申込をお願いいたします。
よろしければ動画視聴後アンケートにご協力ください。
■録画視聴公開演題
(リンク先のある演題は資料をご覧いただけます)
『MPSの社会実装~国内外の現状と国際標準化への期待』
※資料の閲覧には、会員ログインが必要です
筑波大学 伊藤弓弦
『MPSを用いた創薬支援ツールの開発』
※資料の閲覧には、会員ログインが必要です
株式会社フィジオスバイオテック 三木一郎
『シリコーンゴムを用いたMPSデバイスの作製と応用』
※資料の閲覧には、会員ログインが必要です
株式会社朝日FR研究所 三原将
『MPS技術の国際市場展開と標準化の役割』
JMAC事務局長兼研究部長 中江裕樹
『Advancing Microfluidics: Standardization Efforts by ISO/TC 48/WG 3 and CEN/TC 332/WG 7』
※資料の閲覧には、会員ログインが必要です
INESC MN Microsistemas e Nanotecnologias Vania Silverio
『Results and impact of MFMET project – establishing metrology standards in microfluidic devices』
※資料の閲覧には、会員ログインが必要です
Instituto Portugues da Qualidade Elsa Batista